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スマートフォンが生む混乱

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米国アップル(Apple)社が、自社保有の特許侵害を理由に、韓国サムスン(Samsung)社製のAndroidタブレット『Galaxy Tab 10.1』のオーストラリアでの販売差し止めを求めていた件で、現地時間2011年10月13日に、豪シドニーの法廷は、アップル側の主張を認める判断を下した。

 

今回のケースは、タブレットだが、Apple社のスマートフォン「iPhone」を巡る特許“紛争”は、至る所でと言ってよいほど、頻発しているようだ。

 

米国特許第7966578号によると、Apple社は、「タッチスクリーン・ディスプレイを備えるポータブル多機能デバイスと連動して使用するための、フレーム・コンテンツを含むページ・コンテンツの表示技術に関するコンピュータ実装方法」について使用権を認められたという。

 

スマートフォンの特長である「つまむ」、「はじく」といった“マルチタッチスクリーン”の使用権を独占されると一部で大騒ぎとなったが、この特許はすでに2008年にApple社に認められており、今回の認定は、「GoogleMap」など画面の一部表示に関する機能だったようだ。

 

そもそもこういった「泥仕合」が起きる原因とは何なのだろう?

 

日本のケータイの場合、通話機能だけのものから始まり、1999年に、NTTドコモが『iモード』を始めたのことをきっかけに、各キャリア(携帯電話会社)が独自の機能やサービスを提供するようになった。

 

対して、スマートフォンの場合には、直系のルーツは「PDA」と呼ばれる携帯情報端末である。

 

携帯情報端末とは、スケジュール、ToDo、住所録、メモなどの情報を携帯して扱うための小型機器で、PDA(Personal Digital Assistant)は、アップル・ニュートンの開発を推進した1990年代初頭のアップルコンピュータCEOだったジョン・スカリーによる造語である。ノートパソコンと比べると機能は限定されているが、手のひらサイズのため持ち歩きしやすく、“電子手帳”と似ているが、PDA自体は、ソフトウェアのインストールやカスタマイズが可能で、電子手帳よりも自由な利用が可能といった特長を持っている。

 

そういったアプリケーションを追加したり、パソコンとデータを同期できる「PDA」に、通話機能を付けたのがスマートフォンの成り立ちといわれている。1990年代半ばには、「Palm」という端末と「PalmOS」というプラットフォームが生まれ、「BlackBerry」から「iPhone」と進化し、「Android」がすべてのプログラマに門戸を拡げる形で、現在、大きな注目を浴びているといった経緯をたどってきた。

 

そもそも“スマートフォン”という呼び方は、直訳すると「賢い電話機」となるが、実は、携帯電話と比べても、できる事に大差はない。もっといえば、スマートフォンは、「賢い電話機」ではなく、「PDA」から進化した“モバイル機器”に電話機能がついたといったほうが妥当ともいえる。

 

また、スマートフォンとケータイの違いは、「欲しい機能は誰かが作る。企業が作る。自分で作ることも出来る」スマートフォンと、「あれば便利な機能を、メーカーが新機種で何かを実装するのを待つ」ケータイの違いであり、搭載される機能に違いはないが、成り立ちも違うし、特許などの使用部分に関わる部分では、全く別の機械である、そのあたりの棲み分けができずに、市場ばかりが拡大しているジレンマが、現在の混乱を収拾できない要因のひとつではないだろうか。

 

“アップルのアップルによるアップルのためのスマートフォン”である「iPhone」と、開発環境がオープンであることから、世界中のメーカーが参入する「Android」。Google社が、何処まで構想を温めていたのかは不明だが、スマートフォンに関するアプローチは、間違いなくApple社にほとんどの優先権がある。プログラマを巻き込む、Googleの特長的な手法が、うまくいくかどうかは、これからの重要なカギとなり得るクラウドサービス同様「雲の中」ともいえよう。

 

オープンにするつもりが最初から無い社風のApple社と、オープン化することで世界中のプログラマを巻き込んで進化のスピードを加速させようとするGoogle社とでは、混乱が生まれるのも無理はない。当事者が想定した以上のレスポンスに耐えられるのかは、モバイルの未来を予言してきた先人の意志を引き継ぐものがいるかどうかにもよるのではないだろうか。

 

[参照サイト]

ComputerWorld社 記事

「アップル、マルチタッチに関する特許を獲得――申請から3年を経て」

 

IT Media記事

Apple、オーストラリアでもSamsungに勝利 GALAXY Tab販売差し止め

 

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